木造住宅における気密・断熱性能の確保は、「断熱工法」だけでなく、「窓(開口部)」の性能が大きく影響します。以下では、断熱工法の種類・特徴・コストと、窓の断熱・気密性の考え方について、詳しく解説します。
概要:柱、間柱の間に断熱材を詰める
断熱性能:中
気密性能:中
コスト(坪単価):5~8万円
特徴:一般的で安価。施工ムラに注意
◇外張り断熱(外断熱)
概要:構造体の外側に断熱材を貼る
断熱性能:高
気密性能:高
コスト(坪単価):8~12万円
特徴:高気密、高断熱に有利。構造設計に工夫が必要
◇付加断熱(内+外)
概要:充填断熱+外張り断熱
断熱性能:非常に高い
気密性能:非常に高い
コスト(坪単価):12~15万円
特徴:ZEH、寒冷地向き。最高水準
※コストは断熱部分のみの目安であり、地域・材料・業者によって変動します。
◇窓の断熱性能に関わる要素
①ガラスの種類
・単板ガラス:一枚ガラス(熱還流率は約6.0W/㎡K)
→昔の標準、断熱性は低い
②複層ガラス(Low-E無):2枚ガラス+空気層(熱還流率は約2.3~3.0W/㎡K)
→断熱性能は中程度
③Low-E複層ガラス:2枚ガラス+Low-Eコート+空気orガス層(熱還流率は約1.4~2.0W/㎡K)
→現代の標準、断熱・遮熱のバランスが良い
④トリプルガラス(Low-E):3枚ガラス+Low-E+アルゴンなど(熱還流率は約0.8~1.2W/㎡K)
→北海道など寒冷地、高性能住宅に、非常に高価
◇ガス封入
アルゴンガスやクリプトンガスを封入すると断熱性アップ
◇フレーム材
・アルミ:熱を通しやすい、結露しやすい。
・樹脂:熱を通しにくく断熱性能が高い
・アルミ樹脂複合:外はアルミ、内は樹脂、バランス型
・木製:高断熱、高価格、メンテナンスが必要
◇サッシの気密性能(A~C等級)
・A4等級(最高):高気密住宅向け
・サッシの隙間(C値)も断熱性能に大きく影響
・Low-E複層ガラス+アルミ樹脂複合枠:3~5万円
・トリプルガラス+樹脂枠:6~10万円
・外張り断熱:Low-E複層 or トリプル+樹脂(中部~東北のZEH仕様)
・付加断熱:トリプルガラス+樹脂 or 木製(北海道・超高性能住宅)
・気密性は断熱性とセットで考える。C値(隙間相当面積)を抑えるために窓と断熱ラインの接合部の施工が肝。
・初期コストは上がっても、冷暖房費の削減・快適性の向上・住宅の長寿命化を考えると十分に元が取れる投資。

断熱工法の種類・特徴・コスト
◇充填断熱(内断熱)概要:柱、間柱の間に断熱材を詰める
断熱性能:中
気密性能:中
コスト(坪単価):5~8万円
特徴:一般的で安価。施工ムラに注意
◇外張り断熱(外断熱)
概要:構造体の外側に断熱材を貼る
断熱性能:高
気密性能:高
コスト(坪単価):8~12万円
特徴:高気密、高断熱に有利。構造設計に工夫が必要
◇付加断熱(内+外)
概要:充填断熱+外張り断熱
断熱性能:非常に高い
気密性能:非常に高い
コスト(坪単価):12~15万円
特徴:ZEH、寒冷地向き。最高水準
※コストは断熱部分のみの目安であり、地域・材料・業者によって変動します。
窓の断熱・気密性能と選び方
住宅の熱の 50%以上が窓から出入り します。つまり、断熱性の高い家をつくるなら、窓の性能がカギです。◇窓の断熱性能に関わる要素
①ガラスの種類
・単板ガラス:一枚ガラス(熱還流率は約6.0W/㎡K)
→昔の標準、断熱性は低い
②複層ガラス(Low-E無):2枚ガラス+空気層(熱還流率は約2.3~3.0W/㎡K)
→断熱性能は中程度
③Low-E複層ガラス:2枚ガラス+Low-Eコート+空気orガス層(熱還流率は約1.4~2.0W/㎡K)
→現代の標準、断熱・遮熱のバランスが良い
④トリプルガラス(Low-E):3枚ガラス+Low-E+アルゴンなど(熱還流率は約0.8~1.2W/㎡K)
→北海道など寒冷地、高性能住宅に、非常に高価
◇ガス封入
アルゴンガスやクリプトンガスを封入すると断熱性アップ
◇フレーム材
・アルミ:熱を通しやすい、結露しやすい。
・樹脂:熱を通しにくく断熱性能が高い
・アルミ樹脂複合:外はアルミ、内は樹脂、バランス型
・木製:高断熱、高価格、メンテナンスが必要
◇サッシの気密性能(A~C等級)
・A4等級(最高):高気密住宅向け
・サッシの隙間(C値)も断熱性能に大きく影響
窓のコスト感
・単板ガラス+アルミ枠:1~2万円・Low-E複層ガラス+アルミ樹脂複合枠:3~5万円
・トリプルガラス+樹脂枠:6~10万円
高気密・高断熱住宅におすすめの組み合わせ
・充填断熱:Low-E複層+アルミ樹脂複合(関東以南の標準的な住宅)・外張り断熱:Low-E複層 or トリプル+樹脂(中部~東北のZEH仕様)
・付加断熱:トリプルガラス+樹脂 or 木製(北海道・超高性能住宅)
結論・まとめ
・木造住宅で高断熱・高気密を目指すには、断熱材の工法と同じくらい「窓の性能」が重要。・気密性は断熱性とセットで考える。C値(隙間相当面積)を抑えるために窓と断熱ラインの接合部の施工が肝。
・初期コストは上がっても、冷暖房費の削減・快適性の向上・住宅の長寿命化を考えると十分に元が取れる投資。
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