日本で最も多い「在来工法」とは

「在来工法」とは、日本の住宅に最も多く採用されている工法で、木造軸組工法とも呼ばれる伝統的な工法です。
基礎の上に乗せた土台に「柱」を乗せ、水平方向には「梁」、壁には「筋交い」という斜めの材を入れ、これらの木材を組み合わせて建物を支えます。
柱の位置や長さを自由に設計でき、筋交いの代わりに耐力壁材を使えば、さらにその自由度は上がります。
建築物には自重・積載荷重・積雪荷重・風圧荷重・土圧・水圧など、さまざまな力がかかります。そのため、家を建てる前に「構造計算」をして、これらの重さや力に耐えうる強度を持っているか、構造を検証する必要があるのです。
家を建てるときには、建物の構造に十分な強度があるかどうか、自治体などによる「建築確認」で認められなければなりません。建築確認は建築基準法で定められていて、申請のためには「構造計算書」が必要です。
建設工事は原則、建築確認に合格して「確認済証」を交付されなければスタートできません。2階建てまでの建物を在来工法で建築する場合は例外的に、法律で定められた範囲内に限り、複雑な計算を行わず簡単な計算で家の構造を計画することができます。
立体的に複雑な構造にすると、簡単な計算で計画できなくなる可能性が高く、結果構造計算が必要となることも。計画や施工も難しくなるので、立体的に複雑な間取りを希望する場合は、そのことを念頭において進めましょう。
在来工法のメリット

施工できる業者が多い
日本古来の建築工法なので、多くの工務店で在来工法を扱っています。その分選択肢も増えるわけですから、ご自身に合った、信頼できる工務店と出会える確率も上がるでしょう。間取りの自由度が高い
在来工法は柱と梁で作った構造に壁を配置します。基本となる柱と梁に後から壁を配置することができ、間取りを自由に設計できる傾向にあります。建築後のリフォームやリノベーションも行いやすいのも在来工法の特徴です。将来的にどんなリフォームをする可能性があるかを考えておくと、より快適かつ長く住める家づくりへとつながります。
開口部を大きく取りやすい
出入り口や窓などのいわゆる「開口部」は、建物の強度に影響を与えます。建築工法の中でも、開口部を大きく取れる在来工法は、室内への採光や通気性だけでなく、眺望などを重視する方にもおすすめです。ポピュラーな建築工法だからこそ要注意

最近でこそ少なくなっているものの、在来工法で建てられた家のなかには、必要な筋交いや金物が抜けていた、いわゆる「欠陥住宅」として取り上げられるケースもあります。
取り扱いが多い工法だからこそ、施工業者の良し悪しが出やすく、技術力は玉石混交です。
例えば、柱や梁と筋交いなどを接合する金物は、使う箇所によって異なりますし、取り付け箇所も多い部品です。そのためか、一昔前までは金物が一部抜けていたり、本来別の場所に使う金物が取り付けられていたりすることがありました。
法整備によって、こういった施工不備は激減したものの、人の手で建てる以上、確認を怠ると同様のミスが起こりかねません。家を建てるにあたって、「当たり前」のことをできるかどうかはとても重要です。
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日本で一番多い在来工法はメリットも多く、だからこそ、きちんと施工してくれる会社に頼みたいものです。
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